参考にはなるが、悲しい本 2008-09-19 朝日新聞でこの本が否定的に取り上げられた日(2008.9/13朝刊)から急に否定的レビューばかり投稿されていますね。
知っている=得 知らない=損
というレベルのものを紹介する本ではなく、国税が事実上監査できないので善意にまかせている部分を最大限に悪用してしまおうという本です。反感を抱く方が多いのもムリはないかもしれません。
ただ、よく「トーゴーサンピン」と言われるように、民間のサラリーマン以外の人は常識のように「節税」は行っているし、そもそもきちんとルールがなかったりします。国税も面倒くさいのでその現状に甘えています。税務署の人でさえその知識を活かし、「節税」を行っています。
所得把握率の格差、不可解な優遇措置や補助金制度。
徴収とバラマキのルール自体が歪んでいるのは否定できません。
中途半端にしか課税のルールが課せられていない人が、きちんと納税しなくても「ルール違反」ではありません。
しかし、サラリーマンはその性質上100%課税のルールが適用されます。そのためルールを曲解したり、抜け穴を探した……というのが本書や、本書の類書ではないでしょうか。
最初からルールの無い人は道徳的に非難されないのに、
他の人はないルールを課せられた人がなんとかルールの例外措置を利用しようとすると非難される……というのも、少しおかしい気がします。
みんなの「ズルの度合い」からいけば、サラリーマンがここで上げられている手段を利用するのは、ある程度仕方の無い話なのかもしれません。
この本は、税制度がおかしく、政治がきちんと機能していないために出てしまった悲しい本だと思います。
サラリーマンは、自分の胸に手をあて、良心と生活レベルを秤にかけてこの本をどこまで利用するか考えるべきだと感じました。
35年間税金を納めていないとかはさすがにやりすぎですから……
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