読み物としては良いが 2008-11-27
今まで数々の画期的なアプローチ、理論を生み出してきたゴールドラット博士。
そのロジック、その着眼点はどこから、そして何を元に生み出されているのか？
言われてみれば、極めて当り前なことばかりなのになぜ私たちには気づけないのか？
今回の本の内容はこのような
ゴールドラット氏の根本の信念は何なのか？
同氏はどのように物事を見ているのか？
といった今までの著書の集大成とも言うべき内容を扱っている。
このようなアプローチは天才だけができる類のものではなく、誰にでもできることだと言う。
しかし人にはそれを妨げる内的な要因がいくつかある。
この作品はそのギャップを埋めるのを主題としている。
（内容的には『７つの習慣』の前半の内容と被る部分が多いように感じた。）
文章の形式は父と娘の対話形式。
いつもどおり徐々に噛み砕いて説明してくれるのでわかりやすい。
しかしこの本から何かを得られるかと言われると微妙だ。
この本を読んだからと言って、明晰な思考ができるようになるわけではない。
なるほど、この人の大元はこうなってんのかこう考えてるのか
とわかったような気になるなるだけである。
だが、答えは得られずともそのヒントはふんだんに散りばめられているし、
私よりもっと深いところまで読める、頭のいい人もいるだろう。
題名が題名だけに、「あとは君しだい」ということなのかもしれない。
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